とある日本人『奇跡講座』学習者の困惑

『奇跡講座』は難しい、でも楽しい!

2022-02-26から1日間の記事一覧

3.非二元論ってなんなの?  ⑤<あるとかないとか>

<あるとか、ないとか> そしてもう一つ、『奇跡講座』の非二元が、仏教とはどこかが違うと感じてしまう理由として、『奇跡講座』の土壌である西洋的な思考体系と、東洋的な思考体系が違うということが挙げられると思う。 西洋的なロゴスの思考体系では「あ…

3.非二元論ってなんなの?  ③<何かが違う?>

<何かが違う?> 『奇跡講座』は、仏教と同じ非二元論だ。 それはそれでいい。私は保守的な自我なので、自分が学ぶ体系が思想史的に伝統的な論理体系であるとわかったほうが、むしろ安心する。 しかし、何かが違う……ような気がする。 『奇跡講座』の「愛が…

3.非二元論ってなんなの?  ②<削り出す>

<削り出す> 純粋な非二元論と、非二元論と、あと不二一元論と、一元論。 これらは同じようなことを言っているような気もするが、なんかそれぞれ言いたいことが微妙に違うような気もする。 少なくとも、りんごとみかんは同じか違うか、というような話にはな…

3.非二元論ってなんなの?  ①<純粋な非二元論>

さて、ここまで、 御父がわからない。 そして御父を裏切った記憶がない。 だから罪悪感がわからない。 という愚痴をこぼした。 で、ちょっと話が飛ぶのだが……。 <純粋な非二元論> 『奇跡講座』の特徴は、「純粋な非二元論」であることだと、言われることが…

2.分離した覚えはありません  ⑥<ハイブリッド自我>

<ハイブリッド自我> 私は、地域的には、 「なんだかわからないけど、なんとかしてー!」 と叫ぶ多神教的自我に属する。 しかし多神教徒として無自覚すぎたし、仏教徒としてもあまりにいい加減だった。 そして子どもの頃からの学習の方向性は、キリスト教的…

2.分離した覚えはありません  ⑤<被害者の論理>

<被害者の論理> 手を滑らせて割ったコップに対して、人は二つの言い方をすることができる。 一つは、 「私が、コップを割った」 で、もう一つは、 「コップが割れた」 だ。 前者は、コップが割れたという状態に対して、誰がどのようにその状態を作ったかを…

2.分離した覚えはありません  ⑤<業>

<業> では「自然発生的に生まれてしまった」という物語を、自分の存在の物語にしている私にとって、罪悪感に相当する感覚、つまり「生きることの罪深さが自分のあり方に起因するだろうと感じる感覚」は、なんなのか。 母的神の子でありながら、なんちゃっ…

2.分離した覚えはありません  ④<身に覚えのない原罪>

<身に覚えのない原罪> 話を戻して、母的神の子である私にとっては、神に対する「罪悪感」という言葉に違和感があるということについて。 『奇跡講座』で罪悪感という言葉が選ばれるのは、キリスト教では罪悪感の元になる原罪、つまり「神に対する罪」が語…

2.分離した覚えはありません  ③<ついでに『愛している』の問題>

<ついでに『愛している』の問題> 語感ついでに、こちらも取り上げておこう。 罪悪感と同じ感覚で、どうしても慣れないのが、 「神はあなたを愛している」 という、キリスト教の根幹についての語感だ。 初めは 「愛」 という単語が、宗教的な文脈で使われる…

2.分離した覚えはありません  ②<語感の問題>

<語感の問題> 罪悪感のわからなさの理由の一つには、罪悪感という言葉に対する違和感がある。 罪悪感というのは、犯してしまった罪に対する感覚のことだ。 そして母的神の子である私としては、神に対して禁を犯すことはあっても、罪を犯すことはできない感…

2.分離した覚えはありません ①<罪悪感>

<罪悪感> 「気がついたらここにいました」 と言う私は、自我としての存在が無自覚すぎて、赦しの主体になれない。 そして、『奇跡講座』の罪悪感がよくわからない。 まずは罪悪感の方から片付けよう。 とはいえ、罪悪感が全くわからないというわけではない…

1. 御父ってどちらさま ⑤<責任者でてこい>

<責任者、出てこい> では、母的神に私が投影している誕生の物語とは何か。 母的神の子である私は、父的神の子たちのように、自己が確立していない。私は自然の一部として産み落とされ、生きて、死んで、自然の中に返っていき、そしてまた産み落とされる、…

1. 御父ってどちらさま ④<母的神を赦す>

<母的神を赦す> 父的神と子の関係は、父と、自己を立ち上げた、自意識のはっきりした子の関係。 母的神と子の関係は、子沢山の母と、母と分たれ難い幼い子どもたちの関係。 このどちらの神も、『奇跡講座』的視点から見ると、つまり非二元論的に見ると、偶…

1. 御父ってどちらさま ③<母的神と父的神>

<母的神と父的神> 私にとって神とは、母なる自然のことを指す。 この母的神と子の関係は、父的神と子との関係とは性質が違う。それはそのまま、母と子、と、父と子の関係の違いだ。 そりゃそうだ、私たちは親との関係を自分を創った神に投影している。 母…

1. 御父ってどちらさま ②<母なる神>

<母なる神> 私はキリスト教的御父と、あまりにも縁がなかった。 では、その代わりに私に縁があった、全ての源と言える概念は何か。 それは自然だ。 日本人である私は、文化圏的には、自然崇拝の多神教徒だ。 多神教徒は、自分自身を他の動植物と共に自然の…

1. 御父ってどちらさま ①<概念の神>

<概念の神> 『奇跡講座』を学んでいて一番困ったのは、 「御父って、どちらさま?」 である。 『奇跡講座』は、キリスト教の体系を訂正することによって、学習者を非二元的な体系に導くように書かれている。『奇跡講座』中の御父との関係性も、キリスト教…